モアレってなぁになぁに?

規則正しい模様(網点)が重なったときに、網点の並びや間隔の差によって発生する模様のことです。

漫画原稿では厄介な存在とされていますね。
格子状や、何とも言えない模様になって「ぴえん(泣)」となってしまわないよう注意しましょう。

嗚呼悲しきかなモアレまみれのキングくん…。

 

モアレが起こりやすいトーンとは?

モアレの原因は主に規則正しい並びが崩れた時に発生します。

元々の原稿データで形が崩れていたり、印刷した際に崩れてしまったり原因は様々ですが、以下のようなトーンを使用している原稿はモアレが発生しやすくなります。

ご入稿データでも1~4のようなトーンは結構多いです。

6は80線以上の細かいトーンや濃すぎるトーンなど、粒と粒の間が狭いとトーンが潰れてモアレが出てしまいます。

モアレが出ないようにするには…?

トーンはアンチエイリアスのかかっていない均一の粒になるようにしましょう。
1と2はモアレが起こりやすいため、特に注意してデータを作成してみてください!

ポイント!

キャンバスのカラーモードがモノクロ二階調"以外"(CMYK・RGB・グレースケール)でトーンを使用した場合、自動的にアンチエイリアスがかかってしまう場合があります。
(モノクロ2階調で作成したトーンを貼り付けた場合などは除く)

回避方法

とにかくトーンはモノクロ二階調で使用すること!これだけ!

 

トーンを貼った後にリサイズしたり、アンチエイリアスのかかったトーンをモノクロ2階調化したりすると粒の形が崩れてしまいます。

また、350dpiの原稿でトーンを使用していると形が崩れやすいため、モアレの原因となります。

回避方法

トーンを貼った後にリサイズしない、アンチエイリアスのかかったトーンを2値化しないよう気を付けましょう。

ちょっと拡大してみて、明らかに形が不揃い・崩れている場合はトーンの張り直しも視野に入れましょう。(大変ですけどね…)

 

ベタ塗りの服の上に影をトーンで入れたり、背景にベタを塗っている場合などに起こりがち。

回避方法

グレーを使うならトーンを使わない、トーンを使うならグレーは使わない!どちらかに統一すると安全です。

 

トーンを薄くしたいからとトーン自体をグレーにするのはNG。また、消しゴムやエアブラシで削ったところがグレーになっていることも多いです。

回避方法

トーンを薄くしたい場合は『トーンの濃度』を下げましょう。粒が小さくなって、粒同士の間隔が広がるほど薄く見えます。

また、トーンを削るときはトーン削り用のブラシを使うなど工夫しましょう。

 

違う線数・角度のトーンを重ねるとモアレが出ます。

回避方法

故意に模様を出したい時以外は、違う線数・角度のトーンは使用しないようにしましょう。慣れないうちは作品内で使うトーンの線数や角度を一つに決めておくと安全です。
ちなみに45度以外のトーンはモアレが出やすかったりするらしいので、基本の45度のまま使用するのが無難です。

 

トーンの濃さによっては細かすぎるため、モアレが発生する場合があります。

回避方法

トーンの線数は70線程度までにしましょう。ただし70線以下でも濃すぎるトーンは潰れる恐れがあります。

80%以上の濃さのトーンはなるべく使わないなど、トーンが細かくなりすぎないよう注意しましょう。

 

 

その他押さえておきたいポイント・注意点

表紙(350dpi)でトーンを使用する場合

表紙はアンチエイリアスをかけて作成しているのがほとんどですので、必然的にトーンを使用しているとモアレが発生しやすくなります。
また、トーン部分にアンチエイリアスがかかっていなくても、350dpiでトーンを使用するとトーンの形が崩れやすいためこれまたモアレが発生しやすくなります(汗)。

表紙でトーンを使用する場合は、出来る限り線数・濃度を落として粒と粒の間を広く取っていただくと、モアレが発生しにくくなります。

 

原稿が仕上がってからサイズ・解像度を変更しない

キングくん
いっけなーい☆原稿のサイズ間違えちゃったー(汗)
サイズ調整しなきゃ!

プリンちゃん
キングくんちょっと待って!
トーンを貼り終わった後にサイズの拡大縮小したらモアレの原因になるよ!

トーンを貼り終わった後にサイズの拡大縮小はNGです!グレースケールではトーンにアンチエイリアスがかかり、モノクロ2階調ではトーンの粒がガタガタになってしまいます(滝汗)

キングくん
そんなぁ~…(泣)じゃあどうすればいいの~?

 

一例として、お使いのソフトによりますが、グレー部分をトーン化する機能を使ってトーンを貼っている場合(クリスタのレイヤープロパティからトーン化する場合など)は、統合前の状態でサイズの調整をしましょう。調整後、再びグレー部分をトーン化すればOKです。(印刷用のサイズ・解像度の場合)

上記以外でも書き出し時の設定によってトーンの崩れを少なくすることはできますが、どうしても多少の崩れは発生するので、モアレが発生しやすくなってしまいます。

その他の場合は、トーンを貼りなおすか諦めるかになってしまうので、原稿作成の際はサイズ・解像度が合っているか確かめてから描き始めましょうね…!

 

 

ご入稿データが上記のモアレが起こりやすいデータで作成されている場合や、短納期や繁忙期などの受注状況によっては納期を優先する場合は、モアレ連絡希望でもご連絡を差し上げない場合がございます。あらかじめご了承ください。

モアレ連絡希望のチェックは、あくまでも【データ上でおおよそ問題がない状態でモアレが発生した場合】にご連絡を差し上げるためのチェックとなります。

 

 

 

トーンを使う場合はモノクロ二階調で!

グレスケで作業していると事故ります!!!

 

 

 

クリップスタジオ公式でもモアレの出ない原稿作りの記事がありますので、参考にして下さいね!

https://tips.clip-studio.com/ja-jp/articles/1019

  • 蛍光色に気を付けて
  • モアレの出ない原稿作りをしよう!
  • 【BOOK KING】はじめよう、委託販売!
  • 【illustrator】PDFデータの保存方法
  • 【ソフト別】原稿データの保存方法
  • 表紙用の特殊紙にクリア(グロス)・マットPP加工してみた