奥付とは? 奥付が必要な理由

冊子の末尾などで発行元や連絡先を記載している部分、またはそのページです。

本を発行し、金銭の取引があるということは、たとえ個人であっても発行責任というものが生じます。この責任について、「私に発行責任がありますよ」という意思を表示するのが奥付です。

プリントキングでは責任の所在を明らかにするため、奥付の表記を必須とさせていただいており、奥付のないもの・内容が不足しているものはデータ不備としてお客様に修正していただいています。
(成人向けジャンルでない場合や同人誌以外の場合でも、奥付は必要とさせていただいています)

 

奥付に必要な情報

一般書籍を確認すると、奥付には著作者、編者者、発行者及び発行所、印刷所、製本所、印刷・発行年月日、刷数、版数など様々な情報が記載されています。

プリントキングで必要な奥付の情報は、『発行年月日』『発行元(発行者)』『発行元への連絡先』『印刷所』の4点です。

 

発行年月日

いつ冊子を発行したかの記録となります。

特に「この日でなければならない」という決まりはありませんので、『頒布するイベントの開催日』『データを入稿した日付』など、良いタイミングの日付を記載しましょう。
年月のみ、月日のみの場合は、データ不備として修正をお願いしております。

 

発行元(発行者)

この本を誰が作成したのか、この本に対する責任者は誰かの記載です。

ご自身の『サークル名』『ペンネーム』を記載しましょう。

 

発行元への連絡先

発行した本に関して何かがあったときに、エンドユーザーが発行責任者へ連絡を取るために必要な情報です。

フリーのもので構いませんので、連絡の取れる『メールアドレス』『個人サイトのURL』を記載しましょう。

 

昨今連絡先としてSNS(Xやブルースカイ、Pixivなど)のID・アカウントのみを記載している方が多くなっておりますが、SNS上で連絡を取るためには会員登録が必要となり、本人の意思とは関係なく凍結などのリスクもあるため、連絡先として不十分とさせていただいております。
また、個人サイトには必ず問い合わせフォームなど、双方で連絡が取れるツールを置いていただくようお願いいたします。

匿名ツール
奥付にマシュマロやWaveboxのQRコードを置いている方も多いですね。
こちらも連絡は取れますが、エンドユーザーからの一方通行となってしまいますので、奥付の連絡先としては不十分となります。
奥付には必要な連絡先をきちんと記載した上で、その他のSNSやメッセージサービスの情報を併記しましょう。

印刷所

お客様に発行の責任が生じるのと同様に、プリントキングにも印刷の責任が生じます。

『プリントキング』『Printking』『PRINTKING』<いずれかでの表記をお願いいたします。

 

×株式会社プリントキング←株式表示は不要です。
×株式会社エデンメディアワークス←運営会社ですが、印刷所の名称ではありません。

 

まれに「印刷所」ではなく「発行所」と記載されている場合がありますが、当社はあくまでも「印刷・製本を請け負っている印刷会社」という立場となります。
発行元はお客様ご自身となり、こちらは不備となりますのでご注意ください。

 

 

その他の情報について

本のタイトル

こちらはプリントキングでは必須ではありません。が、タイトルの記載があると「表紙と奥付のタイトルが違う=表紙データを間違えて入稿していた」などの危機回避ができる場合があります。
入れておくと安心かもしれません。

 

版数・刷数

初版、第一版、第二版…というのが版数、版数の後の○刷というのが刷数です。

基本的には版数は原稿に加筆修正があった場合に増えていきます。(オフセット印刷で使用する版を作り直した回数のことです。なので厳密にいうとオンデマンド印刷では使用しない言葉ですね。でもあった方がそれっぽいので気にせず使っちゃいましょう)
刷数は同じ版で何回刷ったかの数字で、同じデータで増刷する場合はこちらの数字が増えていきます。

 

 

奥付のOK例とNG例

まずはOK例から。

奥付OK例

必要な情報4項目をしっかりと記載。SNSのアカウントも別でまとめています。
バッチグーな奥付ですね。

 

そしてNG例。

奥付NG例

特に多いのが、発行年月日の不足、連絡先がSNSのアカウントのみになっている不備です。
奥付に不備があると印刷に進めませんので、短納期の場合など「ふぇぇ…」となりながら不備連絡しています(;><;)汗

 

OK例を参考にしつつ、必要項目をしっかり記載しましょう!

その他の注意点

必要な情報は載せているけど、不備になってしまう(かもしれない)ことがあります。

 

文字が小さすぎる

視認性に欠ける小さすぎる文字は、必要な情報をしっかりと読み取れなくなる場合があります。
特に小さくて細い文字は欠ける恐れがありますので、きちんと視認できるフォントサイズにしましょう。

 

画質が低すぎる

奥付が画像になっている場合、低画質で文字がぼやけて読めなくなっている場合があります。
読めないと奥付の意味がありませんので、画質にも注意しましょう。

 

ノドに綴じ込まれる

巻頭・巻末は糊がつく範囲が中のページよりも大きくなります。
ノドに近い場所に記載していると、綴じ込まれて必要な情報が読めなくなる場合があります。
ノド側は余裕をもって配置するようにしてくださいね。

 

最後に

いかがでしたか?

奥付は冊子を印刷・頒布する上でとても大事です。

創作は自由ではありますが、金銭のやり取りが発生する以上、自分が世に出すものには責任があるのも事実。
そのことを忘れずに、奥付はしっかりと記載しましょうね。

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